【重要!】基礎代謝の基本ー体温の調節
こんにちは、ダイエット太郎です。
昨日から基礎代謝の基本ということで、「体温」について書いています^^
暑い中で、熱のことを考えるとさらに暑くなってきますね^^;
冬にやればよかった・・・
さて、昨日体温について
といった内容を書きました。
まだ読んでいない方がいたら、先にそちらを読んでいただけると嬉しいです。
さて、今日は昨日から引き続き、「体温」について書いていきます。
あっ、その前に昨日の内容について、質問いただいたのでそちらに触れてから、先に進みたいと思います。
書いているうちに、長くなってしまったらまた明日に続けていきます:;
いつも文が長くてすいません。
それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
目次
昨日の補足ー筋肉(骨格筋)の基礎代謝
昨日の内容で質問を頂きました。
昨日のブログの中で、目の前にあるコップをつかむことを例にして、カラダの中のエネルギーが筋肉を動かすために消費されて熱エネルギーに変わるよという話をしました。
これは、活動代謝の話として出したわけですね。
それで、質問をいただいたんですが・・・
筋肉量が増えると基礎代謝が上がると聞きました。
でも、基礎代謝はカラダを動かさないでも消費するカロリーですよね?
筋肉量が上がることで基礎代謝が上がるのは何でですか?
ちょっと内容は違うんですが、要約するとこういった内容でした。
質問ありがとうございます^^
先に結論を言うと筋肉はジッとしている間も働いているので筋肉が増えると基礎代謝が上がるということですね。
少しずつ説明していきます。
筋肉はジッと座っているとき、ダラっと立っている時も、神経の働きで常にある一定の張りを持たせるように働いているんですね。
そういうのを「筋緊張」という表現をします。
この筋緊張は状況や環境で全然変わってきます。
例えば、すごく寒い時には、皆さん無意識の内に肩をすくめて、カラダを丸めますよね。
これは寒さに対して、筋肉の張りつまり「筋緊張」を強くして、筋肉を働かせる(震わす)ことで「発熱」しているんです。
寒さ以外でも会社の面接とか何かの発表会とかで、心理的に緊張するようなときは筋肉がこわばって、汗がだらだらなんてことありますよね。
あの時には「筋緊張」が強くなって、筋肉が震えているので発熱するわけですね。
たぶん、会社の面接中は代謝も活発になっていることでしょう^^
ここで少し、実験してみましょう。
何の実験かというと、筋肉って本当にジッとしているときも働いて(震えて)いるの?という実験です。
ジッとしている時に筋肉が震えているのを確認できれば、基礎代謝としてエネルギーを熱エネルギーに変えているということがわかりますよね!
それでは皆さん、手を横に広げてみましょう。
そうしたら肘を曲げて、耳に自分の人差し指を入れてみてください。
何も聞きたくない時にするポーズですね^^;
そうしたら、外からの音は消えると思いますが、代わりに小さな音が聞こえませんか?
どっかの谷を風が通り抜けるような「ゴー」という音です。
これが筋肉に震える音です。
え!?わかりにくいでしょうか?
ではですね。
指を入れたまま今度は腕に力こぶを作る感じでちょっと力んでみてください。
どうですか?
「ゴー」て音が強くなりませんでした?
筋肉が収縮して、より強く働いた(震えた)ので音が大きくなったり、少し音が高く聴こえたかなと思います。
これを「筋音」というんですが、全然力を入れていないときも静かに「ゴー」っとなっていたように、筋肉は働いて熱を作り続けているんですね。
もう一つ、筋肉には熱を作る仕組みがあります。
それは「サルコリピン」というたんぱく質の存在です。
これは筋肉の中にあるのですが、筋肉が収縮する時に余分にエネルギーを使って、運動とは別に熱を作っているんです。
昨日も書いたように、カラダが健康であるためにはある程度の熱を必要としています。
およそ、中心温度で37.0℃です。
そうした、熱を作るのに筋肉(骨格筋)は20%以上役割を担っていると言われています。
これが、筋肉が増えると基礎代謝が上がると言われる理由です!
でも、ひとつ注意点があります。
じゃあ、筋肉が無い人は基礎代謝が上がらないのか?というとそうでは無いんですね。
体温というのは脳の視床下部というところで調節しています。
なので、筋肉が増えたところで、他の部分で体温が一定になるように調節しちゃうので、別に筋肉量で基礎代謝量が決まるということはありません。
脂肪約2キロが筋肉2キロに置き換わったところで、一日の消費カロリーは24kcalくらいしか変わらないと言われています。
なので、基礎代謝を上げるのに筋トレが必須というわけではないので苦手なヒトは心配しないでください^^
体温の上げ下げの調節機構
それでは、少し先に進みましょう。
体温の上げ下げの調節はどのようにして行われているのでしょうか?
先ほども書きましたが、脳の中にある視床下部という部分に「体温調節中枢」があって体温を調節しています。
おもに、ここでは「放熱」と「産熱」を行う指令をカラダに出すことで、体温を調節しています。
「放熱(体温を下げる)」
カラダの体温を下げる「放熱」の方法は主に3つあります。
- 血管拡張:皮膚の下の血管を拡張して熱を逃がす
- 発汗:汗が皮膚の上で蒸発することで熱を奪う
- 不感蒸泄:皮膚(毛根)や口内から水分蒸発するもので汗とはまた違う方法で熱を奪う
「放熱」で覚えていてほしいのは、これらの方法ではほとんどエネルギーを使わないということですね。
「産熱(体温を上げる)」
カラダの体温を上げる「産熱」の方法は今まで少し書いてきましたね。
- 基礎代謝:骨格筋、肝臓、脳で全体の60%ほどの熱を作っている
- 活動代謝:運動による代謝量
- 立毛:鳥肌が立つ現象、不感蒸泄が減るので熱を逃がさない
- 震え:寒い時にガタガタと震えることで熱を作る
- 非震え熱産生:褐色脂肪細胞による熱産生
熱の上げ下げの調節と「基礎代謝」で大事なこと
体温調節で頭に入れておいて欲しい大事なことがあります。
それは、ダイエットで大事と言われる「基礎代謝」は「産熱」であるということです。
「放熱」には関わっていません。
なぜここが大事なのでしょうか?
例えば、周囲の温度について考えてみましょう。
カラダの周りの温度というのはほとんどの場合体温より低いですよね。
そのため、周りの温度が体温より低い時は体温を保つために基礎代謝が働いて「産熱」している時は何の問題もありません。
でも、周りの気温が高くて「産熱」よりも「放熱」が必要になると「基礎代謝」は抑えられるということです。
つまり、夏に基礎代謝が下がるというのはそういうことなんですね。
だからといって、冷房をガンガンにかけるのはやめましょう^^;
でも、このことを勘違いされている方は非常に多いんです!
ダラダラ汗をかくと、痩せられてる気がする!
先ほども書きましたが、汗をかくのは「放熱」のためです。
汗をものすごいかいている状態は、決して代謝が良くなっているというわけではなく、代謝による「産熱」の結果、「放熱」のために汗をかいているということです。
汗をたくさんかいてもエネルギー消費が多くなっているわけではありません。
そして、汗は水分とミネラル(特にナトリウムと亜鉛)が流れ出てしまうので十分注意しましょう。
そんなわけで、カラダの健康のためには適度な温度設定で冷房を効かせてもいいと思いますよ^^
今日のまとめ
また、長くなってしまいましたが、「体温」について今日言いたかった内容をまとめると
といった内容でした。
今日の注目点は、基礎代謝は体温の調節という点では「産熱」の方にしか関わってないよという内容でした。
「放熱」である汗をかくというのはエネルギーを消費していそうですが、ほとんどエネルギーを使っていないんですね^^
ここはしっかり覚えておきましょう。
続きは明日にしていきます。
明日は「体温とホルモンの関係」について書いていきます。
それでは、また明日。