【ホルモン】グルカゴンの働きーダイエット時にはどうなるか
こんにちは。ダイエット太郎です。
先日から、書くと言っていた「グルカゴン」について今日は書いていきますね^^
ダイエットを目的にホルモンをコントロールする上では「インスリン」と「コルチゾール」の2つが大事になってきます。
主に「インスリン」は血糖値を下げるホルモンです。
食べた食物の糖分に反応して分泌されますが、これが増えるとカラダは太ります。
それに対して「コルチゾール」は血糖値を上げるホルモンです。
インスリンとは反対の働きをしますが、このコルチゾールが増えるとインスリンの過剰な分泌を促して、カラダは太ってきます。
この2つのホルモンの分泌量が必要以上に増えないようにすることはダイエットではとても大事です。
ですが、カラダのホルモンはこの2つだけではなく、それに関連するホルモンもたくさんあります。
全部覚えるのはムリですが、カラダには色んなホルモンがあるんだとわかってもらえれば嬉しいです^^
それではよろしくお願いします!
目次
グルカゴンとは
グルカゴンは主に血糖値を上げるホルモンとしてインスリンとは反対の働きをするホルモンになります。
下に簡単にまとめてみましょう。
グルカゴンの役割
グルカゴンの役割の主な役割は下の4つです。
①血糖値を上げる
②エネルギー源となる遊離脂肪酸を脂肪細胞から放出する
③インスリンや成長ホルモンなどのホルモンの分泌を促す
「グルカゴン」は「インスリン」とシーソーのような関係があります。
インスリンが増えるとグルカゴンは減り、グルカゴンが増えるとインスリンは減ります。
こうしてグルカゴンは空腹時や運動時に血糖値を上げ、インスリンの分泌を促すことで血糖値を一定に保っています。
グルカゴンには糖分の代謝だけではなく、アミノ酸(たんぱく質の低分子)の代謝にも大きく関わっていると言われています。
なので、今回は④にはあまり触れずに話を進めていきますね^^
分泌のタイミング
分泌するタイミングは主に以下の3つになります。
①血糖値が減った時(空腹のとき)
②たんぱく質を摂取した時
③運動した時
分泌する部位
ただ、インスリンがランゲルハンス島β細胞から分泌されるのに対して、グルカゴンはランゲルハンス島α細胞から分泌されます。
同じ地区の近所には住んでいるけど、住所が違うと思ってください^^
働く場所
グルカゴンは主に肝臓で働きます。
肝臓に貯めてあるグリコーゲンという糖質のかたまりを分解して、ブドウ糖(グルコース)にして全身に運びます。
また、カラダのいたるところにある脂肪細胞にも働きかけて、脂肪酸を血液中に放出してくれます。
全身の糖質が少なくなった時に脂肪を使うのに、グルカゴンは一役買ってくれているわけですね^^
「ありがとう!グルカゴン!!」
ちなみに、筋肉には「グルカゴン受容体」というグルカゴンに反応するセンサーが無いので、直接筋肉では作用しません。
ただ、間接的には筋肉にも栄養を届けています。
次の項目でグルカゴンのダイエット時の働きについて見ていきましょう。
グルカゴンのダイエット時の動きと働き
空腹時において
グルカゴンは空腹時に血糖値が下がってくると血糖値を上げために分泌量が上がります。
お腹が空いても人が動けるのはこのホルモン(他にも血糖値を上げるホルモンはある)の働きによります。
それに加えて、グルカゴンには実は大事な特徴があります。
それは、今話題の「オートファジー」のスイッチになるということです。
「オートファジー」とは何かという点については、また、詳しく後日書きたいと思います。
簡単に言うとカラダの自浄作用がオンになるということです。
細胞内の機能していないたんぱく質や病原体などを分解して、それを新しい細胞を作る材料にすることで、自分のカラダを修復、自己再生するわけです。
古い材料を新しいものを作るのに再利用してくれるわけなので、非常に大事なことですね。
これによって、炎症疾患やアルツハイマー型認知症、パーキンソン病などの疾患の罹患率が下がることがわかっています。
グルカゴンが増えるとその「オートファジー」が活発になるわけですね。
ダイエットとは何の関係があるでしょうか?
例えばカロリー制限やケトジェニックダイエット、ファスティングなどのダイエットを行うと糖質が制限されるでインスリンの量が減ります。
そうするとシーソーの関係にあるグルカゴンは増えるわけですね。
ダイエット期間中には、自然に「オートファジー」のスイッチが入り、カラダの自浄作用が高まるわけです。
脂肪の代謝に関しても考えてみましょう。
グルカゴンには脂肪細胞から遊離脂肪酸を放出するという役割がありますね。
この遊離脂肪酸は肝臓でブドウ糖とは別のエネルギー源、ケトン体の材料になります。
このケトン体が空腹時には糖分の代わりにエネルギー源になってくれるんですね。
これが意味するところは「グルカゴン」は脂肪の分解を促すということです。
運動時において
グルカゴンは運動時に分泌されます。
運動中、特に無酸素運動中の筋肉では主に2つのエネルギーを必要とします。
さっきから何回も出てきている「グリコーゲン」と「遊離脂肪酸」です。
グルカゴンには筋肉には直接は働かないと書きましたね。
ですが、グルカゴンはその二つのエネルギー源を肝臓、脂肪細胞から血液中に放出してくれます。
そのため、筋肉はその栄養素を血液中から取り込むことで、エネルギーを作ることができるんですね。
ダイエット中は運動を共に行う人も多いかと思います。
その中で、グルカゴンは糖分や脂質を分解して血液中に放出してくれるので、運動で脂肪を燃やすためには必要なホルモンと言えるわけですね^^
ちなみに、有酸素運動では、エネルギーを作る方法が無酸素運動とは変わるので、エネルギー源への考え方が変わります。
今日は触れませんが、また後日書いていきたいと思っています。
食事において
グルカゴンは食事によって抑制されます。
なぜなら、グルカゴンは糖質の摂取やロイシンやイソロイシンといった特定のアミノ酸を摂ると分泌が抑えられるからです。
シーソーの関係にある、インスリンは逆に糖質やロイシンに反応して分泌が促されるので、食事の後は分泌量が増えるわけですね。
ダイエットとはどのような関係があるでしょうか?
例えば、ケトジェニックダイエットや間欠的ファスティングのような糖質が制限された場合、普段、エネルギー源にしているグリコーゲンが枯渇するため、エネルギー源を糖質(ブドウ糖)から脂質(ケトン体)に変えることになります。
グルカゴンはケトン体の材料となる「遊離脂肪酸」を脂肪細胞から放出してくれるんです。
このようなカラダの状態を「ケトーシス」と言いますが、食事の方法次第では脂質を燃やすことで、脂肪細胞から脂肪を分解していくので痩せられるわけです。
グルカゴン・ホルモンをコントロール
ダイエットにおいて、2つの点でグルカゴンはありがたい存在と言えます。
一つはブドウ糖というエネルギー源を貯蔵ではなく、使う方に傾けてくれるからです。
もう一つは、脂肪細胞に貯蔵した脂肪を分解してエネルギー源として放出してくれるという点です。
では、グルカゴンはどのようにコントロールすればいいでしょうか?
最初に書いたように、グルカゴンはインスリンとシーソーの関係にあります。
ということは、インスリンの分泌を抑えることでコントロールすることが出来るわけですね。
インスリンのコントロールの方法は以前記事に書いたので、こちらからどうぞ。
まとめ
・グルカゴンはインスリンとシーソーのような関係で血糖値を上げるホルモンである。
・グルカゴンは脂肪細胞から脂肪酸を血液中に放出する、脂肪を分解する作用がある。
・グルカゴンは空腹時、運動時に分泌が促され、食事を摂ると分泌が抑えられる。
・グルカゴンはオートファジーのスイッチになる。
・グルカゴンはインスリンを抑えることで、分泌量が上がりダイエットの味方になる。
もちろん、グルカゴンが大量に分泌される病気があり(グルカゴノーマなど)、そのような場合、飢餓状態に陥った時のように脂肪や筋肉などを過剰に分解してしまうことがあります。
ただ、正常範囲内で「グルカゴン」はダイエットを助けるホルモンだと思うので、「インスリン」を抑えるようにコントロールすることが良いと思います^^
今日はこの辺で!